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農業体験学習のすすめとポイント

消費者に近い場所で直接販売
――小学生から大学生までウェルカム

埼玉県さいたま市「やまた園芸」
関根 潔さん

 さいたま市の「やまた園芸」は、住宅地の真ん中でトマト・キュウリを栽培しています。昔ながらの家族経営で、生産者が消費者に野菜を直接手渡す直売所が人気です。また、地元では最も身近な農家として、小学生から就農をめざす学生まで、農業体験の場を提供し、幅広い年齢の子どもたちを受け入れてきました。

1.住宅地の真ん中で、期間限定のトマト・キュウリ直売所

住宅地の真ん中に、ハウスを改装した期間限定の直売所が現われる

 さいたま市岩槻区。東岩槻駅から西へ向かう幹線道路沿い。右手にスーパー、左手に車のディーラー、その背景に住宅地。そんな風景の中に、突然「新鮮!トマト・キュウリ 3〜7月発売中! やまた園芸」という看板が現われます。思わず足を止めると、看板の奥にハウスを改装した直売所。ここで販売しているのは、トマトとキュウリが中心ですが、シーズンになると、「ここのトマトがいい」「穫れたてのキュウリは違う」「スーパーよりお得だ」と、車を飛ばして遠くからやってくる人も少なくありません。

 「贈り物に、何箱も買っていく人もいるんですよ」と教えてくれたのは、「やまた園芸」の関根潔さん。「やまた」というのは、昔からこの土地で農業を営んでいた関根家の屋号で、現在も潔さんの父・繁さん、母・喜與恵さん、妻・佐智子さんの家族4人、さらに2人のパートを加え、栽培と販売に取り組んでいます。

 ここでは「規格外」と呼ばれる大きなものや形のふぞろいなものも売られていますが、「大きすぎるトマトはソースに」「曲がったキュウリは漬物に」など、農家ならではのアドバイスが受けられるので、お客さんも納得。隣にスーパーがあっても負けない販売力の秘密は、そこにあるようです。

関根潔さん・佐智子さん夫妻

 昭和30年代、関根家のある旧・岩槻市上野地区は、水田が広がる稲作地帯でした。そこへ昭和40年代末、東武線野田線の東岩槻駅ができると、次々と農地が宅地に変わり、住宅が増えていきました。そんな中で関根さんは、昔と変わらず家族中心の農業経営のスタイルを貫いてきたのです。

 最初にトマト栽培に着手したのは、潔さんの父・繁さん。当時は市場へ出荷していましたが、宅地化が進むにつれ、直接足を運んで買い求める人が増え、道路沿いに直売所を設立。現在はトマトを1,000坪、キュウリを350坪、米1haで栽培。売り先はこの直売所と地元のスーパーが中心です。


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