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前橋市郊外のふれあい農園

 元総社中は、赤城山を見上げる前橋市の郊外、田畑も残るが新しいマンション、住宅、郊外店もめだつ地域にある。

 農業体験以外にも「高齢者との交流会」「職場体験」「地域ふれあい授業」など、地域とのつながりを大切にしてきた。

 学校農園「元中ふれあい農園」は、学校のすぐ目の前。そこでサツマイモや地元産のイシクラネギが栽培されている。

 学校の目の前という地の利と、地元の支援農家やJAの支援で「総合」をはじめ、さまざまなかたち、時間を使って農業体験、収穫祭などが行われている。

(福田恵一 記)

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問い合わせ先:
前橋市立元総社中学校
1年3学級、2年3学級、3年3学級
生徒数364名
〒371-0852 群馬県前橋市総社町総3060
電話 027-253-5481  FAX 027-253-5491

 

キーワードは「地域」

 前橋市は群馬県のほぼ中央、赤城山の南麓に広がる町である。市内には利根川が流れ、その両岸に市街地が開ける。関東の中核都市として発展してきた県庁所在地であるが、キュウリやホウレンソウ、イチゴなどの野菜や果物の生産、畜産が盛んなことでも知られている。

 元総社中学校は市域の北西、総社町にある。通りをはさんだ学校の前には、上州の山々を背に畑が広がる。全校生徒約360名で取り組んでいる食農学習のまとめともいえる収穫祭を明日に控えた11月21日、“元中”を訪れた。

 「食農学習だけではなく大きな行事や地域ふれあい授業なども、地域の協力がなければ実現できません」と、三澤良夫校長。学校行事の年間予定表を見せていただくと、2年生対象の「一人暮らしの高齢者との交流会」や「職場体験学習」、全学年対象の「地域ふれあい授業」など確かに地域の人たちの参加・協力の下で行われる行事が目につく。高齢者との交流はお年寄りを学校に招き、生徒たちが演じる劇やゲームをいっしょに楽しむ。また、職場体験学習では生徒たちが地域の病院、コンビニエンスストア、清掃事務所、農家、美容院、花屋、弁当屋、菓子店、小学校などに出向き、実際にさまざまな作業を体験させてもらう。生徒たちがそれぞれ好きな講座を受講できるふれあい授業では、地域の達人を講師に生け花、凧づくり、和太鼓、和紙づくり、しめ縄づくりなどを学ぶ。

学校とのつながりの強い農村地帯

 三澤校長にうかがうと、地域の協力はこれだけではない。たとえば、9月の体育大会で生徒たちは毎年、前橋音頭をアレンジした「だんべい踊り」を披露するが、これも地域の協力がなければ成り立たない。今でこそ3年生が新入生に教えるのが恒例となっているが、最初は地域のだんべい踊りの会の人たちがていねいに指導してくれた。もちろん、今も体育祭で生徒たちといっしょに踊る。また、長野県佐久で行われる1年生のスキー教室の講師も地域の人に依頼しているという。

 これらの中には文部省(現文部科学省)の「特色ある学校づくり」の推進を受けて形になったものもあるが、小学校の新年会や教職員の歓送迎会に地域の人が参加するなど地域と学校のつながりは昔から強かったという。「これはここらが農村地帯だっということとも無関係ではないと思います。先日、開校60周年の式典を行ったのですが、地域の人もたくさん出席してくれました」と三澤校長。この地域とのつながりが“元中”の強みといえそうだ。

農作業の経験はほとんどなし

 さて、元総社中学校の食農学習は平成17年度から始まった。目標は「農業体験を通して、地域人材を活用し、幅広い職業観の充実を図るとともに、食べ物や食生活について考え、地域の農業や環境問題に関しての理解を深める」ことである。

 「私が“元中”に赴任したのは農業体験学習がスタートする前年です。すでに総合的な学習の時間(以下総合学習)に農業を取り入れることは決まっていましたが、どんな作物を用いてどのように指導していくかなどはまだ検討中でした」と、1年の学年主任である小林敏夫教諭。担当教科が技術・家庭科ということもあり、食農学習の主任も務めている。

 「農業体験をやるといっても学校だけで実施するのは無理です。畑もありませんし、なにしろ農作業をやったことのある教職員はほとんどいませんでした。クラスに2〜3人は家が兼業農家だという生徒もいるようですが、やはり農作業を手伝ったことがあるという子はめったにいませんね」(続きを読む

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クワでサツマイモを植える場所を作る

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