農業体験学習ネット
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校長 中川寛先生からのメッセージ

30年の歴史ある学習活動は「心の教育」

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 「別院中学校といえば農園活動」というくらい定着した活動で、元々勤労生産学習として約30年前頃から始まった歴史のある学習活動である。中学生の体験学習は成功だけでなく、失敗も一つの経験であるというのが前提にある。

 しかし、学校で農園を管理し、生徒に作業させる限り、作る苦労と収穫の喜びがなければならない。「頑張ったけれどみんな枯れたなあ、これも体験か」では夢がない。

 農業高校であれば、逆にこういうときはこのように枯れるとか、こんな害虫に食われるとか見本を見せ、農業技術の習得をする必要がある。

 しかし、本校の場合はあくまで「心の教育」であり、種をまいた限りはなんとか収穫させるまで持って行き、生徒に「成就感と満足感」を味合わせることが大切である。

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農芸高校の牛にブラシをかける

労働の対価としての商品生産の教育のために

 また、ここ数年は夏野菜がたくさん収穫できるようになり、市場に出荷して生徒会等への収入になり、自分たちの労働が活動の資金となっているという教育も行っている。そうなると立派な商品価値のある物をつくる必要があり、作物の成長を見守りつつ肥料をやり、消毒をし、畦端の草を刈るというような裏方の作業を教員が行う必要がある。

 本校の場合はその多くを農園部の先生と、管理職が請け負っているのが現状である。我々教員側からすると管理について様々な苦労を伴う「農園活動」であるが、特色ある学校作りとして、何とか守り続けたいと考えている。

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16馬力のトラクター

意義ある別院中の農園活動

 長靴をはき苗を植える姿、泥田の中で田植えをする姿、夏休みに交代で夏野菜に水をやる姿、タマネギをクラス全員で楽しそうに収穫し、束にして軒下に吊るしている姿、保育園児を招待して楽しそうにサツマイモを掘る姿、大根を自転車に積んで家に帰る姿などを見ていると、うまく言えないが何か大切なものがあると考えている。ただ今後、学習指導要領が改訂され、総合的な学習の時間が減った場合、どのように時間を捻出するのか等、今後に向けての様々な課題はある。しかし、本校のスクールカウンセラーが言われた「別院における農園活動は、何か大きな意義がありますね」という言葉は、教育者として大きな励みになっており、勇気を与えてくれるものである。

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