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タイトル

作物栽培の実践

■ 畑の確保


 野菜や穀類を栽培する農耕地
・農家の畑を借用
・市民農園の借用
・校庭花壇の利用
・開墾(遊休地、芝生など)
・広い場所が確保できないときは、プランター栽培など検討

農地(広く使いやすい) 市民農園

農地(広く使いやすい)

市民農園

校庭の畑 プランター栽培

校庭の畑

プランター栽培

田植え

田植え

水田
 水をためるための畔をもち、稲作をする農耕地
・農家の水田を借用
・校庭にビオトープを造成
・バケツ(たらい)稲

■ 栽培方法

 作物にはそれぞれ生育に適した季節があります。ほとんどの作物は0℃以下の低温や40℃以上高温では生育することができません。露地にたねまきや定植するのは遅霜の心配が無くなる頃です。そして初霜が降りる頃までに収穫を終えるように栽培計画を立てます。

 生育を早めたいときなどは施設内で栽培をします。露地でもトンネルやべたがけなどをすることで、寒さから作物を守りながら育てることができます。

 作物ごとに生育に適した環境があります。栽培方法を組み合わせて自然環境から守りながら作物の生育をしましょう。

露地栽培

露地栽培
 自然の気象条件のなかで栽培することです。日照・降雨・風・霜など自然の影響を直接受けます。よって霜が降りない期間が栽培時期となります。

施設栽培

施設栽培
 ビニールハウスや温室での栽培。フィルムで畑を覆い、作物を自然環境から守り育てることです。換気とかん水の設備が必要となります。施設内にトンネルをつくることもあります。

トンネル栽培

トンネル栽培
 作物をビニールでトンネル状に覆う方法です。空間が狭いので高温時や作物の生長と共に穴を空けたり裾をすかしたりします。保温性は劣りますが、害虫予防をかねて寒冷紗や不織布を使うこともあります。強い風に対して弱いので、場合によっては紐でビニールを押えることが必要です。
・必要資材
 トンネル支柱(割竹・ガラス繊維・鋼管製など)
 被覆資材(ビニール・ポリ・寒冷紗・不織布など)

マルチ栽培

マルチ栽培
 畑の表面にフィルムを張り、地温の上昇や土壌の水分維持、雑草を防ぐ栽培方法です。目的によってフィルムの色を使い分けます。

効果
透明地温の上昇効果が大きい。雑草は生えやすい。
地温の上昇効果は透明より劣るが、雑草は生えない。
グリーン透明と黒の中間の性能を持つ。
地温の上昇を防ぐ(暑夏対策)。雑草は生えない。
シルバー白の機能と害虫の忌避作用がある。
敷きわらわらを敷くことも一種のマルチ栽培。地温の上昇を妨げ、適湿を保ち雨の跳ね返りも防ぐ。
べたがけ栽培

べたがけ栽培
 苗を定植した直後に寒さや強風から守るため、寒冷紗や不織布で直接野菜を覆う方法です。寒冷紗や不織布は軽いので小さな野菜の苗を傷めません。風に飛ばされないように端を固定します。苗が根付き、環境に適応できるようになったら外します。

■ 土作り

堆肥散布1
堆肥散布2

堆肥散布
 堆肥とはわらや落ち葉、作物の残渣や生ゴミと言った有機物を微生物の力で発酵・分解させた土壌改良資材です。植物質の材料に発酵を促すため牛糞や鶏糞、米ぬかや培養微生物などを混ぜ合せて作ります。十分な発酵温度を保ち時間をかけて土の香がするような完熟堆肥を散布します。
 堆肥の種類にはバーク堆肥・牛糞堆肥・鶏糞堆肥などがあります。「完熟」の記載のあるものが望ましいです。家畜の糞が入っているものは栄養分の補給にも効果がありますが、堆肥の基本的は効能は土壌の物理性の改善です。
 腐葉土やピートモスは栄養分の補給効果はありませんが、土壌の物理性の改善に適しています。標準的な散布量は10平方m当り20〜30kgです。堆肥はたねまきや苗の植えつけの1ヶ月前までに土と良く混和しておきます。種まき直前の散布は生育に影響が出ます。

石灰散布1
石灰散布2

石灰散布
 ほとんどの野菜は弱酸性から中性で良く育ちます。作物を育てる畑の酸性度を測ることが大切です。簡易的なpH測定器があるので利用します。
 石灰肥料は苦土石灰・消石灰・有機石灰などがあります。カキガラなどを砕いた有機質石灰は効き目が遅いので多めに使います。標準的な散布量は苦土石灰を使うとして10平方m当り1〜2kgとなります。たねまきや苗の植えつけの2週間前までに土と良く混和しておきます。

■ 肥料散布

元肥

元肥
 作物を育てる前に畑全体に肥料を散布することです。直接作物が育つための栄養になるのが肥料で、化成肥料、有機質肥料などと呼ばれるものです。堆肥に比べ効き目が早いのが特徴です。
 化成肥料は窒素・リン酸・カリの3大要素を含んだ肥料です。有機質肥料は3大要素を含め、ミネラルの補給もできます。

追肥
 作物の生育状態に併せて不足する養分を補うことです。生育途中で作物の根元などに散布します。効き目の早い化成肥料や液肥などが使われます。

■ 肥料の種類

化成肥料

化成肥料
 工場で生産されチッソ・リン酸・カリなどの成分を作物ごとに変えたものがつくられています。粒状に加工されて散布しやすいのが特徴です。元肥、追肥として使います。

有機質肥料

有機質肥料
 米ぬか・菜種粕・大豆粕・カニガラ・魚粉など乾燥した粉の状態で袋詰めされています。鶏糞も成分の濃いものは肥料として扱います。有機質肥料は効き目が遅いので早めに畑に散布します。追肥にはあまり向きません。

ぼかし肥料

ぼかし肥料
 有機質肥料の各材料を混ぜ合せ発酵処理した肥料です。効き目が有機質単独より早く元肥と共に追肥にも使えます。

液肥

液肥
 効き目をより早めるために液状にした肥料です。水に溶いて使います。追肥に使います。

葉面散布液肥

葉面散布液肥
 薄めて葉などに散布することができる液肥です。作物は葉などから直接栄養分を吸収することができます。より効果的に養分を吸収させるため、葉面散布という方法があります。カルシウムとかミネラルといった特化した養分補給ができます。

■ 肥料の散布方法

ばらまき

ばらまき
 堆肥・石灰・化成肥料・有機質肥料など、整地した畑の全面に必要な量を均等に播くことです。全ての作物に使える方法です。

すじまき

すじまき
 うね幅を広く取る作物などで、うねに沿って集中的に肥料を散布することです。無駄な肥料の散布を防ぎます。ジャガイモ・カボチャなどのウリ類。トマトやピーマンなどの果菜類に適した散布方法です。ダイコンなどの根菜類は適しません。土壌の中に肥料分の濃いところがあると変形してしまいます。

■ 耕起

 作物のたねまきや定植を容易にし、堆肥をはじめとする肥料を土壌に良く混和するため畑を耕すことが必要です。普通は20〜30cmの深さが必要です。鍬(くわ)・スコップ等を使います。広い畑では耕耘機などを使うこともあります。

耕起1 耕起2

■ うね作り

 畑の水はけを良くし、根を十分に張らせるために土を盛り上げた場所を「うね」と呼びます。鍬(くわ)・スコップ等を使い土を盛り上げます。高さは10〜20cm位が標準です。水はけが悪い畑は高めにします。コマツナなどの葉野菜は低めで、ダイコンなど根野菜は高めにします。

うね幅
 作物が成長したときの大きさを考えうね幅は決まります。株が混み合わないていどの間隔と、作業のしやすさも考えます。

条間
 一つのうねに何列か作物を植える場合があります。その列の間隔を条間と呼びます。

株間
 作物どうしが混み合わないようにうねの中で株間をあけます。すじ状にたねをまいた場合も、間引きながら最終的に適度な株間にそろえます。

うね作り

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