第6章 >> 1. 林業家からのメッセージ

(2)井上さんのお話〜林業体験で知って欲しいこと

 私が森林での体験イベントを実施するようになったのも、木工所を開設するに至ったのも、森林や林業のことをもっとたくさんの人に知って欲しいと強く思ってのことです。
 昔は、森林と自分たちとの生活は、密接にかかわっていました。たとえば、薪や炭を燃料として使っていた頃は森林に薪を取りに行ったし、井戸水を汲んで水を確保していた頃は森林が水を蓄えているのを肌で感じることもできました。
 しかし、今の社会ではガスでも水道でも全てスイッチ一つで事足りてしまう生活になってしまったため、森林と生活とが切り離されてしまっています。
生活と森林が密接にかかわっていることを感じられなくなってしまったことが大きな問題であり、それをつなぐには体験しかないと強く感じています。
 また、森林や林業を知って欲しいということの中には、「人工林を理解して欲しい」という思いが強くあったということもあります。
 人工林のスギやヒノキは、花粉症の温床であるとのイメージが強く、水の保水力といった公益的機能でも天然林の森林より著しく低い山だという偏見を持っている人が多いのです。問題は、人工林だろうと天然林だろうと、きちんと森林の管理がされているかどうかということです。森林の種類によって優劣をつける問題ではありません。


第6章 参考コラム

1.東京農業大学環境教育支援センターとの連携によるA小学校のプログラム事例
(1)林業家・井上淳治さんと地域をフィールドとした活動
(2)井上さんのお話〜林業体験で知って欲しいこと
(3)井上さんのお話〜森林・林業について誤解していること

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