第2章 >> 4. 林業について(林業作業とは、林業で使う道具・使い方)

(1)林業の作業とは

 林業とは、人間が必要とする樹木を育て、それを活用する産業です。
 木材を生産するための森林を人工林と言います。植林から伐採まで、早くて40年、多くは6、70年以上かかるのが、林業の特性です。米を育てるには田んぼが、豆や野菜を育てるのには畑が必要なように、木材を得るためにはこの人工林がなくてはなりません。
  人工林の管理の仕方(林業の仕事)には、次のような作業があります。

 ●植林
 木の苗を植えることです。
  しかし、山の中には以前伐採したときに残された幹や枝、または刈り払われた低木や草木があります。苗木を植えるときにはそれらのものは邪魔になるので、「地ごしらえ」といって、植え付けがしやすいように土地を整えてから植林を行います。

●下草刈り
 時期:6月〜8月頃(植林から3〜4年は年2回、5〜8年は年1回がメド)
  苗木は次第に生長します。しかし、より生長の早い雑草に覆われると、苗木の生長は妨げられます。また、競合する雑草に必要な栄養素を先に奪われてしまうと、生長に困難をきたします。そこで、苗木の周りの雑草木を刈り取る作業「下草刈り」が必要となります。
  (雑草木は夏になると盛んに成長して翌年の成長のために養分を蓄えます。6月頃は、前の年の蓄えを使い切る時期なので、ここで刈ると再び成長してくる時期を遅らせることができます。8月に刈るのは、翌年のための蓄えを増やすのを妨げるためです)

 ●徐伐・間伐
 時期:(徐伐)9月〜10月(間伐)11月〜12月
 森の中には、いつの間にか新しい植物が入り込みます。その多くは枝を張り出してスギやヒノキの生長を妨げる広葉樹です。
 人工林でなければ、これらの状態は「森林の更新」が行われているといえます。しかし、人工林は人間にとって有益な木材を生産する場ですので、これらの植物は刈り取りの対象になります。
 また、成長の途中で曲がってしまった木や大きく成長できなかった細い木もあります。これらのものを取り除くために「徐伐」を行います。
 「間伐」とは、野菜栽培で言うところの間引きに似た概念を持つ作業です。では、間伐を行わなかった場合はどうなるのでしょうか。木はどんどんと成長しますが、その過程において隣の木の枝とぶつかり合い、競合します。この場合、それぞれの木は太い木になることを犠牲にしてでも光を求めて競争をします。その結果、ひょろひょろの細い木ばかりが育ち、材木としての品質が劣ってしまいます。そこで、ほどよい光や風通しを確保して樹木の質を高めるために、木の本数を減らす間伐を行います。

 ●枝打ち
 ある高さまでの枝を除去する作業を「枝打ち」といいます。森の中に風通しと明るさが確保され、下層植物の生長に役立ちます。また、日本人が好む節のない木材(板)をつくるためにも大切な作業です。枝を打ち落とさないでおくと、その部分から下に養分が回るため、下が太く上が細く成長していき、結果的に材木として価値の低い木ができあがります。上下の幹の太さに大きな違いが出ないようにするためにも、枝打ちは必要な作業です。


第2章 森林・林業体験学習のテーマと内容

1. わたしたちの暮らしと森林との関係

2. 樹木について(樹木の観察の仕方、身近な樹木)

3. 森林について

4. 林業について(林業作業とは、林業で使う道具・使い方)
(1)林業の作業とは
(2)林業で使う道具

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