第1章 >> 5. 世界の環境と日本の森林・林業の深い関係

(3)環境面から見る日本の森林・林業の意義

 1章の4-(1)1章の5-(1)で見てきた通り、森林の持つ多面的機能には目を見張るものがあります。
 とりわけ最近注目を集めているのが、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの一つ・二酸化炭素の吸収源としての働きです。
森林は二酸化炭素を固定化します。成長した樹木を伐採し木材として加工しても、二酸化炭素は大気中に放出されるわけではありません。また、薪炭材として燃やしても、それは過去に固定化した分の二酸化炭素が放出されているので、理論上はプラスマイナスゼロだと見なせます。もちろん、その分の植林は欠かせません。持続可能な人工林からの木材を用いた薪炭材は、石油の代替となるバイオマス(生物由来の)エネルギーとして、将来の有望なエネルギー資源の一つに数えることができます。
 日本には多くの森林資源が使われることなく捨て置かれています。これらをバイオマスエネルギーのかたちで上手に活用することで、温暖化問題やエネルギー問題に対しても有効に対応できる可能性を秘めているのです。



第1章 今なぜ、子どもたちに森林・林業体験が必要か

1. 子どもたちがイメージする森林と現実の森林の違い

2. 知っているようで実はよく知らない「日本の森林」

3. 学習テーマとして魅力的な「日本の林業」

4. 森林・林業の基礎的データ

5. 世界の環境と日本の森林・林業の深い関係
(1)日本の森林・世界の森林と地球環境
(2)戦後の産業植林と木材輸入
(3)環境面から見る日本の森林・林業の意義
(4)いい植林、悪い植林
(5)日本の林業の将来像〜グローバリゼーションの中の日本林業

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