第1章 >> 5. 世界の環境と日本の森林・林業の深い関係

(2)戦後の産業植林と木材輸入

 1章の3-(1)で示した表をもう一度見てみましょう。
昭和30年代頃は、戦後の復興のために木材が大量に必要とされた時代です。加えて、煮炊きなど火力エネルギーとしても薪炭材を日常的に使っている時代でした。ほとんどの木材消費を国内の森林資源で賄っていたのです。
 しかし、過剰な伐採が続いたことから、たくさんの山が禿山となり、土砂災害も多発しました。山と水源を守るためにも、また将来の木材資源を確保するためにも、森林を作る必要がありました。そうして、30年代、40年代とどんどん人工林を増やしていきました。
 皮肉なことに、日本で人工林を増やすのとほぼ同じ時期に、木材の輸入自由化が解禁され、その安さを理由に輸入材の利用がどんどん増え、国内のそこここで国産材と入れ替わって活用されていきました。その背景には、政策の転換や社会構造の変化もあります。こうした流れが国産材には逆風となり、それが現在にまで影響しています。


第1章 今なぜ、子どもたちに森林・林業体験が必要か

1. 子どもたちがイメージする森林と現実の森林の違い

2. 知っているようで実はよく知らない「日本の森林」

3. 学習テーマとして魅力的な「日本の林業」

4. 森林・林業の基礎的データ

5. 世界の環境と日本の森林・林業の深い関係
(1)日本の森林・世界の森林と地球環境
(2)戦後の産業植林と木材輸入
(3)環境面から見る日本の森林・林業の意義
(4)いい植林、悪い植林
(5)日本の林業の将来像〜グローバリゼーションの中の日本林業

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